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中性脂肪とストレスによる影響

中性脂肪の値には、ストレスも影響すると言われています。
ストレスを感じると、人の体は緊張し、自律神経を過度に反応させます。
自律神経とは、意図的にコントロールしなくても、自然に働いてくれる消化、呼吸、発汗などの動作です。
しかし、ストレスを感じて、本来のコントロールが乱れてしまうと、副腎の髄質からアドレナリンやノルアドレナリンが分泌され、血圧は上昇し、心拍数が上がります。
アドレナリンやノルアドレナリンだけならば、運動能力を高め、脂肪燃焼を促進してくれるのですが、過剰なストレスは、副腎皮質ホルモンの一種である「コルチゾール」を分泌させます。
コルチゾールには、血液中の遊離脂肪酸を増す働きがあるため、肝臓の働きで再び中性脂肪やコレステロールに合成された結果、血液中の中性脂肪を増すことになるのです。

中性脂肪と脂肪燃焼

中性脂肪を下げるためには、体内の脂肪を効率よく燃焼させなければなりません。
体内の脂肪の燃焼の仕組みについて覚えておきましょう。
1)人は、体を動かす運動など行うと、体温も上昇していきます。
2)体温が上昇するとともに、血糖値は下降していきます。
3)血糖値が下降すると、人の体は血糖値を安定させるために、グルカゴンを分泌します。
4)グルカゴンの刺激を受け、脂肪分解酵素の「リバーゼ」が、体脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解します。
5)遊離脂肪酸は血液によって筋肉に運ばれ、エネルギーとして消費されます。
人の体の中に蓄えられた中性脂肪は、上記のような工程を経て分解・燃焼されています。
運動初期には筋肉中のグリコーゲンが消費されるため、脂肪燃焼が始まるのは10分程度経過した後です。

中性脂肪とタバコ

中性脂肪を減らすために、「禁煙しましょう」と書かれてあることが多いですよね。
タバコに含まれるニコチンには、中性脂肪や悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らす働きがあるそうです。
また、タバコには一酸化炭素も含まれていますが、一酸化炭素にも、中性脂肪や悪玉コレステロールを増やす働きや、血栓を作りやすくする働きがあるそうです。
タバコは、抗酸化物質のひとつである、ビタミンCを壊してしまうとも言われていますよね。
タバコは、中性脂肪に関する問題以外にも、さまざまな病気の要因になっていますが、なかなか止められないのも事実です。
危険で体に悪いと解っていても、ついつい吸いたくなるのがタバコなのでしょう。

中性脂肪とホルモン

主要な男性ホルモンである「テストステロン」の低下が、中性脂肪に作用して、内臓脂肪を増加させるとの報告があります。
テストステロンは、筋肉の増大や、頭髪の抜け毛にも作用するホルモンで、女性にもわずかながら(男性の1/20)存在しています。
テストステロンの量は加齢によって低下していきますが、30代を超えた男性に現れる「中年太り」と呼ばれる症状を引き起こす原因が「テストステロンの減少」にあるようです。
また、女性には女性ホルモンの一種である「エストロゲン」があるため、テストステロンが少なくても、内臓脂肪を増加させません。
エストロゲンには、内臓脂肪の蓄積を抑制する働きがあるためです。
ただし、更年期以降の女性は、エストロゲンの分泌が減少するため、肥満になりやすくなりますし、内臓脂肪を蓄積しやすい体になるため注意が必要です。

中性脂肪と血中脂肪

体の中にある中性脂肪のひとつが「血中脂肪」です。
ただし、血中脂肪は血液中に含まれている脂肪の総称であり、「遊離脂肪酸」「コレステロール」など、中性脂肪以外の脂肪も含まれています。
血液を表すときに「ドロドロ血液」や「サラサラ血液」などと言いますよね。
サラサラ血液が通常の血液状態なら、ドロドロ血液は、血中脂肪が過剰に増えた状態です。
血液中の中性脂肪やコレステロールが増えると、「高脂血症」と診断されることになります。
高脂血症は、とくに症状もなく、自覚できる病気ではありませんが、放置しておくと動脈硬化を引き起こし、いずれは「脳梗塞」「心筋梗塞」へと発展してしまうため注意が必要です。
また、血液中の中性脂肪値が高いと、悪玉コレステロールが増える要因になりますので、早めに対策を取る必要があるでしょう。

中性脂肪と内臓脂肪

体内にある中性脂肪、「皮下脂肪」、「内臓脂肪」、「血中脂肪」の、3種類の状態で蓄積されています。
効率よく中性脂肪値を下げるため、3種類ある中性脂肪の特徴を覚えておきましょう。
内臓脂肪は、腹筋の内側、内臓の周囲につく脂肪です。
内臓脂肪が多いと、高脂血症や高血圧、糖尿病、動脈硬化などの要因になるとともに、メタボリックシンドロームの原因として怖れられています。
また、内臓脂肪は、男性の方が付きやすいと言われていますが、おなかの周りが太い人は、確かに男性の方が多いような気がしますね。。
内臓脂肪は、皮下脂肪とくらべると分解されやすいため、食事の改善や運動を行うことで減らせます。
しかし、分解されやすい性質は、血液中の中性脂肪に大きく影響するため、高脂血症や動脈硬化を引き起こしてしまうのです。

中性脂肪と皮下脂肪

体の中にある中性脂肪は、「皮下脂肪」、「内臓脂肪」、「血中脂肪」の3つ状態で蓄積されています。
効率よく中性脂肪値を下げるためには、3種類ある中性脂肪の特徴を覚えておくことが重要です。
皮下脂肪は、皮膚と筋肉の間に蓄積されていていて、一般的に言う「贅肉」です。
見た目でもすぐにわかる皮下脂肪は、美容の天敵といえるかもしれません。
しかし、皮下脂肪は、最も分解されにくい中性脂肪なのです。
美しい体のラインを取り戻すため頑張ってダイエットに励んだとしても、一番肝心な皮下脂肪が減りにくいのでは悲しい話かもしれません。
でも、分解されにくいということは、血液中に溶け出しにくいため、動脈硬化になりづらいですし、メタボリックシンドロームには関係ないため、ラッキーな中性脂肪と言えるかもしれませんね。

中性脂肪と「心筋梗塞・脳梗塞」

中性脂肪が多すぎると「高脂血症」になり、「高脂血症」が原因となって「動脈硬化」に発展し、いずれは心筋梗塞脳梗塞になってしまう危険性があると言われています。
動脈硬化から、心筋梗塞や脳梗塞になるまでの過程を確認しておきましょう。
中性脂肪が原因のひとつとなる高脂血症のまま放って置くと、動脈の内壁にコレステロールが溜まってきます。
動脈の内壁に溜まったコレステロールは、動脈の弾力性を減らして「動脈が硬くなったり」「動脈内腔が狭くなる」などの、血液が流れにくくなる症状「動脈硬化」を発生させます。
そして、動脈硬化が進行していき、心臓の血管を詰まらせると、心臓の筋肉が機能しなくなる病気「心筋梗塞」になります。
また、脳にある動脈硬化が進んで、血管を詰まらせてしまうと脳梗塞(脳血栓)になってしまうのです。
中性脂肪が招くのは自覚症状のない「高脂血症」ですが、いずれは「心筋梗塞・脳梗塞」へと発展してしまうことを覚えておきましょう。

中性脂肪とリポ蛋白

血液中にある4種の脂肪のうち、「中性脂肪」「コレステロール」「リン脂質」の3つは、水分と混じりにくい性質(疎水性)を持っているため 「アポ蛋白」と呼ばれているタンパク質と結び付き、「リポ蛋白」と呼ばれる、水に溶けやすい粒子となって血液中を流れます。
「リポ蛋白」が、過剰に血液中に存在する状態が高脂血症です。
また、「リポ蛋白」は、比重の違いにより、「カイロマイクロン」、「超比重リポ蛋白(VLDL)」、「低比重リポ蛋白(LDL)」、「中間比重リポ蛋白(IDL)」「高比重リポ蛋白(HDL)」に分けることができますが、低比重リポ蛋白(LDL)は、粥状動脈硬化の大きな原因のひとつと言われています。
低比重リポ蛋白(LDL)と高比重リポ蛋白(HDL)は、コレステロールを多く含む「リポ蛋白」ではありますが、低比重リポ蛋白(LDL)が増加する原因に中性脂肪が関係しているため、食生活の改善が必要なのです。

中性脂肪以外の脂肪

体内には、中性脂肪以外にも脂肪が存在しています。
人が生きて、活動していくための必要なエネルギーに利用されている「脂肪酸」、細胞膜を構成する成分であり、ステロイドホルモンの材料や胆汁酸の材料になる「コレステロール」、細胞膜の構成成分で、細胞膜を正常に保つ役割のある「リン脂質」の3つです。
中性脂肪を含めた4つの脂肪のうち、「脂肪酸」は、人が活動するためのエネルギー源として利用され、「コレステロール」と「リン脂質」は、それぞれに役割があり、中性脂肪が貯蓄用のエネルギーとして体内に保存されます。
貯蓄された中性脂肪は、必要に応じて脂肪酸に分解され、血液とともに体内を運ばれ、運動のためのエネルギー源として利用されます。
しかし、中性脂肪を分解するためには、十分に時間を掛けて行う有酸素運動が必要とされています。
短時間の運動では、グリコーゲン(糖源)が使用されるだけで終わるため、中性脂肪を分解しません。

中性脂肪と動脈硬化の症状

動脈硬化は、名前が示すように「動脈の壁が肥厚し硬化した状態」です。
動脈は、心臓から押し出された血液を流すため、本来は弾力性と柔軟性を持つゴムホースのような血管です。
しかし、動脈硬化が起きると、血管の内側が狭くなって血液が流れにくくなり、動脈の壁が硬くなったり、蛇行しながら血管が拡張したりしたあげく、ときには破裂してしまうこともあるのです。
動脈硬化には、タバコなどの影響で細い動脈が刺激を受けて柔軟性がなくなっていく「細動脈硬化」、動脈の中膜にカルシウムが溜まって硬くなる「中膜硬化」などもありますが、中性脂肪が原因となる粥状(じゃくじょう)動脈硬化「別名:アテローム動脈硬化」は、太くて重要なはたらきをする大動脈、脳動脈などに起きるため、心筋梗塞や脳硬塞を招く恐ろしい動脈硬化です。

中性脂肪と動脈硬化

中性脂肪は、人が生きて、活動するために、大切な役割を果たしていますが、あまり増えすぎてしまうと、「内臓脂肪」になったり、「皮下脂肪」になったりしますし、血液中に余った中性脂肪は、「動脈硬化」の原因にもなるのです。
日本人の死亡原因トップ3に含まれている「心疾患」「脳血管疾患」の原因は、動脈硬化です(トップはガン)。
血液中に余った中性脂肪は、動脈硬化の原因となり、動脈硬化は「心筋梗塞」や「脳梗塞」などの原因になります。
もちろん、動脈硬化の原因は、中性脂肪だけではありません。
しかし、中性脂肪も主な要因のひとつであり、中性脂肪を減らせば、動脈硬化になる可能性も減らせるのです。中性脂肪を減らして、恐ろしい「動脈硬化」から体を守りましょう。

 

中性脂肪の役割

余分に摂取した糖質(炭水化物)や脂肪は、中性脂肪となり、人間の体内に貯えられます。
嫌われることの多い「皮下脂肪」は、ほとんど中性脂肪でできています。
しかし、無駄に貯えているのではなく、中性脂肪にも役割があり、人が生きていくため、中性脂肪を貯えていると考えることもできます。
中性脂肪の主な役割をまとめてみましょう。
・皮下脂肪となり、外部の衝撃から体を守る役割。
・食事を取る時間がなく、栄養が不足しているときに分解されてエネルギーとなる。
・皮下脂肪は体温を逃がさず、閉じ込める保温の役割もします。
あまり多すぎると困ったことになる中性脂肪ですが、全く中性脂肪がないと、もっと困ったことになりますね。

中性脂肪と三大栄養素

毎日食べる美味しい食事には、「三大栄養素」のタンパク質(蛋白質)、糖質(炭水化物)、脂肪(脂肪)が含まれています。人が生きて、活動するために、大切な栄養素が「三大栄養素」です。体に摂り込まれた「三大栄養素」は、体を動かしたり、考えたり、成長したりと、人が生活していくために利用されますが、ついつい「食べ過ぎ」てしまったり、「おやつ」を摂り過ぎると、栄養が余ってしまうため、非常用に備えて栄養を蓄えます。つまり、非常用に備えて蓄えられた栄養が中性脂肪です。何かと評判の悪い中性脂肪ですが、山で遭難したり、無人島に漂着したときには、分解されて栄養となり、人が生きていくために利用されます。中性脂肪は、ありがたい栄養分でもあるのです。

中性脂肪

中性脂肪の主成分は、トリグリセリド(トリアシルグリセロール)と呼ばれる物質です。トリとは、ギリシャ語で「3」を表し、1つの「グリセリン」に3つの脂肪酸が結合した物質が、トリグリセリドで、略して「TG」または「TAG」と表すこともあります。中性脂肪には、トリグリセリドの他にも、1つ(モノ)の脂肪酸が結合した「モノグリセリド(モノアシルグリセロール)」、ふたつ(ジ)の脂肪酸が結合した「ジグリセリド(ジアシルグリセロール)」と呼ばれる物質もありますが、中性脂肪のほとんどはトリグリセリドだと言われています。どのグリセリドが多くても、グリセリンと脂肪酸の結びついた物質が、中性脂肪であることには違いありませんね。

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